園長  中 瀬 弾 正

保育通信の8月号の「ことばの散歩道」という欄に宮崎県の元園長先生が児童文化研究家の吉岡たすくさんの「せんせ ガチャガチャいわんと ゆっくりしいや・・・」という言葉を取り上げ、次のように述べています。

『吉岡先生が新米教師の頃、「相手は小さい子や、俺は大人や、教えてやるんだ」と言う気で教室に入ったが、教えられない。「俺もたいしたことない」と情けなくて教壇にぺたんと座っていると、一人の子がもどってきて肩をたたき、「何でそんなにガチャガチャいうの?ゆっくりしいや」と言った。このとき目が覚めた、教えてやると言う思い上がりに気づき、子どもと同じ目線に立ったとき、子どものいきいきした言葉が掴めるようになった。

 幼児期で大切なことは、生命にかかわること、他人に迷惑がかかること、この二つを徹底して禁止する。叱る。あとは好きなように遊ばせればよい。先生のこの教えが、今も強く心に残っています。』 

 

最近の子どもは習い事や塾で大忙しで、仲間と大人の目を離れて夢中になって遊ぶということがなくなりました。私は、この「いろいろな仲間と大人の目を離れて夢中になって遊ぶ」ことが小さい子どもの頃には特に大切だといつも思っています。さまざまな個性の子と遊び、仲良くしたり、逆にトラブルを起こしたり、それを何度も繰り返しながら人間関係の間合いを身体で覚えていく。  身体が瞬時に危険を察知能力も、何度も転び傷を負ったりして、自分で痛みを感じて初めて会得するものです。人間関係も色々な危険を感じ取ることも、大人が口でいくら「こうゆう時はこうですよ」と教えても決して身にはつかず、自分の身体で身をもって体得する以外はないのです。人間が大人になり、訓練してそれらを身につけようと思っても手遅れです。子ども時代というその「時」が大事なのです。

子どもが「遊ぶ」ことは立派な大人になるために欠くべからざることだと私は強く信じています。子どもの「遊び」はそこに人間関係力、危険回避力、自然を愛する力、また国語、算数、理科や社会など全ての学校で習う基礎も含まれています。

とにかく、このように、小さい子どもにとって「遊び」はとても大切なこと思っていますが、悲しいかな現実はそれとは反対の方向に進んでいるようです。

まさに吉岡先生の言葉の『幼児期で大切なことは、生命にかかわること、他人に迷惑がかかること、この二つを徹底して禁止する。叱る。あとは好きなように遊ばせればよい』です。

そして我々大人も「ガチャガチャいわんと ゆっくりしいや」でいきたいものです。

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