山と森と川 自然一杯の保育園 ながさわ保育園

保育園について

ながさわ保育園の歩み -創立50周年を記念して-

理事長の言葉

 

社会福祉法人ながさわ保育会
ながさわ保育園 理事長 中瀬弾正

 

 

昭和28年10月15日に、社会福祉法人ながさわ保育会「ながさわ保育園」の前身である無認可保育所「長沢愛児園」が当地鈴鹿郡鈴峰村長沢(現:鈴鹿市長沢町)に誕生しました。奇しくも、私が第一期生で半年間在籍して小学校に入学しました。それから半世紀の50年という年月が流れ、当然のことながら、保育園自体も周りの環境も社会も大きく変わりました。

当初は、社会全体も貧しいながらもとても牧歌的で、保育所は託児所的な色合いが強かったです。村上先生が自転車で一人一人を迎え道草をしながらぶらりぶらり来ると保育園に着くのはお昼前ということもしばしばあったそうです。


現在の保育園は、


が法律にもうたわれ、またそれを社会から期待されるようになってきました。つまりは、以前は地域や家庭が果たしていた子育てのノウハウ、人間関係のトレーニング、身の回りの基本的なしつけなどを、家庭と手を携えながら行っていくのが保育園の役目になりつつあるのです。

その背景として、井戸端会議があり、地域の人同士お互いに行き来した、子供たちの元気な遊び声がいつもどこからか聞こえてきたいわゆる「地域」が消え、また、「一家団欒」という言葉自体が消えかかっているように、人間関係を学ぶ一番の基盤である「家庭」もだんだん「個」または「孤」の色合いが強くなってきて、人間関係全体が希薄になってきたということがあると思います。

そういう意味で保育園の社会的な役割は年を追うごとに重くなってきているように思います。

さて、ながさわ保育園はこの50年の歴史を一つの土台として、これからの時代に向けて、更に子どもたちの育ちや地域の子育ての支援、あるいは更に進んで地域の核として地域の再生、家庭の再生に力を注ぎたいと考えています。


具体的には

  1. 人間関係をより厚くし、いろいろな経験が子ども同士で自然に出来る、いわゆるコーナー保育(選択、集中、片づけ)と異年齢児集団保育(見て、まねて、学ぶ)を更に深めて進めていく。
  2. 地域の誰もが気軽に集える「地域のオアシス」となるべくいろいろな企画をし、着実に実践していく。
  3. 本当は援助が必要にもかかわらず、保育園やしかるべく機関に足を向けられない子育て家庭に対して、目を配り手を差し伸べていくようにする。これからはそういうことが必要な社会であるということをみんなが認識して一歩一歩進めていく。
  4. 保育園の果たす役割がこのように大きくなり、保育士にかかる負担はこれから更に増大することが確実である。保育士の力量がこれらのことを成功させる鍵となるので様々な研修をして実力をつけていく。


これからも引き続きながさわ保育園に対するご支援とご協力を宜しくお願いしたいと思います。